債務整理関係のサイトを見ていると
- 誰にもバレずに借金問題を解決できます
- 家族に知られずに債務整理が出来ます
という事を標榜しているサイトがたくさんあります。
実際に任意整理だと家族に知られずにすべて手続きができる場合が多いのですが、債務整理となれば家族の一大事です。そんな時こそ、家族で連携してことに当たるべきだと思うのです。
家族と連携するメリット
債務整理をするにあたって、大原則は「債務整理者は個人」と言うことです。つまり、家族の大黒柱であるお父さんが債務整理したとしても、奥さんや子供の信用情報には傷はつかないということです。
従って、奥さんは今まで通り、クレジットカードを作り、使うことが出来ます。これはどういう事かと言いますと、
奥さんのカードの家族会員として、自分のカードを持つことも出来る
債務整理者となったお父さんのカードに奥さんが家族会員になっている場合は、奥さんのカードも使えなくなりますが、奥さん単独のカードは例え引き落とし口座がお父さんの口座になっていても問題なく使えますし、お父さんがお母さんのカードの家族会員になることも出来ます。
クレジットカードやカードローンの使い過ぎで債務整理に至っていると思いますので、お父さんが奥さんのカードの家族会員になった時に、もし何かあった時に奥さんの信用情報に火の粉が降りかかる事になるので、家族会員になることをお願いするのは気が引けますし、実際に奥さんもなかなか承諾してくれないと思います。僕もさすがにこれはお願いできず、普段のネットショッピングはデビットカードを使っています。
ただ、デビットカードではETCカードを作ることが出来ませんので、ETCカードだけは妻にお願いして作ってもらいました。
また、出張などでホテルを使う機会が多い人で、決済に自分のクレジットカードを使っている人は、奥さんにお願いして家族カードを持たせてもらうと良いと思います。僕は幸いにも、会社が債務保証してくれるカードを持たされていますので、会社の出張の場合はこのカードを使えば問題ありません。
通常、ホテルに宿泊する際、チェックイン時にカードでデポジットをすると思うのですが、このデポジットはクレジットカードだとなにも起きないのですが、デビットカードだとデポジット相当額が一度引き落とされてしまうという問題が有ります。(詳細は 上に添付した記事を参照して下さい)
いざとなった時に家族から金銭的なサポートを受けることが出来る場合もある
家族が債務整理に至った状況に納得してくれれば、今後弁済過程で何かあった場合に、金銭的なサポートを得られる可能性もあります。僕は妻と実母からサポートを得ることが出来ました。
- 妻への生活費を今までの家族カード使い放題から毎月一定額支給に切り替えてもらった(しかも過去実績の2/3程度の金額)
- 実母から遺産の前渡しという名目で贈与税のかからない上限に近い、年間100万円の支援をしてもらえることになった
これらは今後の返済計画を立てるにあたって、ものすごく頼りになっています。今までの乱脈収支を咎められはしましたが、結果的には物心ともに多大な支援をいただけることになって、感謝しかありません。
もちろん、家族内の人間関係は人それぞれですので、債務整理とか、ブラックリスト入りとか、クレジットカードが使えなくなるとか言った途端に、離婚話になってしまう人もたくさん居ると思います。あくまで自分の家族の状況をよく確認した上で、自己責任で行っていただきたいのですが、家族であるということは、今まで長い間同じ屋根の下で暮らしてきた仲なので、根本のとことで信用しあっている事が多いのではないかと思います。
僕は情けないですが、自分が債務整理者になって初めて、周りの人に支えられて生活している事を思い知りました。
多重債務になっているような状況だと、自信を無くし、疑心暗鬼になっている事が多いと思うのですが、自分で思っているより、家族はあなたの事を心配しているので無いかと思います。
隠し通していくことのほうが大変かも
任意整理で債務整理をする場合、確かに手続き上は家族に知れずに進めることが出来るかもしれません。でも、今までに比べて、自由裁量で使えるお金は減ると思いますので、生活が変わってくると思います。家族っていつも一緒に居るがゆえに、そういう変化って見逃さないと思うんですよね。
なので、隠し通そうと思っていても、いつかはバレるのでは無いかと思います。
早めの家族への情報開示、相談は家族の絆を深めるきっかけになるかも
自省を込めてなのですが、僕が個人再生を決意して、家族に相談した時に言われたのが、「もっと早くに相談してくれれば、こんなことになる前に何とかなったかもしれないのに。情報はもっと早くにきちんと公開・共有してほしい」という言葉でした。
早めに家族に打ち明けたら、ひょっとしたら債務整理せずに解決するかもしれません。